【令和8年度速報】キャリアアップ助成金は「正社員化」支援を強化!新設加算と賞与・退職金コースを解説

   

こんにちは。
社会保険労務士法人総合経営サービス肥後労務管理事務所の白井です。

 

今回は、非正規雇用労働者の処遇改善を支援する、企業の定番助成金「キャリアアップ助成金」の令和8年度(2026年度)予算案について解説します。

厚生労働省から発表された資料によると、来年度もこの助成金は「拡充」の方向で調整が進んでいます。特にメインとなる「正社員化コース」では、新しい加算措置が登場するなど、意欲ある企業を強く後押しする内容となっています。

 

メインの「正社員化コース」はここが変わる!

キャリアアップ助成金といえば、やはり「正社員化コース」です。契約社員やパートスタッフを正社員に登用することで助成されるこのコースは、令和8年度も非常に手厚い内容が維持されています。

1. 1人当たり最大80万円の助成額を維持

有期雇用労働者(契約社員など)を正社員に転換した場合の助成額は、引き続き高い水準が予定されています。

転換のパターン 重点支援対象者(※) 左記以外(通常)
有期雇用 ⇒ 正社員 80万円 40万円
無期雇用 ⇒ 正社員 40万円 20万円

※重点支援対象者:就職氷河期世代などが該当する見込みです。
※カッコ内の大企業額等は省略しています。詳細はお問い合わせください。

 

2. 注目!「非正規雇用労働者の情報開示加算」の新設

ここが令和8年度の大きな変更点です。正社員化コースにおいて、以下の加算が新設される予定です。

非正規雇用労働者の情報開示加算【新設】:1事業所当たり 20万円

これは、自社のホームページ等で、非正規雇用労働者に関する情報(正社員への登用実績や待遇など)を積極的に公表している企業を評価するものです。「情報の見える化」に取り組むだけで助成金が上乗せされるため、採用ブランディングの強化と合わせて取り組むのが得策です。

 

その他のコースも活用!「賞与・退職金」で定着率アップ

正社員化だけでなく、今いるパート・アルバイトスタッフの「定着」を図りたい場合におすすめなのが、「賞与・退職金制度導入コース」です。

「パートさんにも少しでもボーナスを出してあげたい」「長く働いてもらうために退職金制度を作りたい」とお考えの経営者様を支援する仕組みです。

制度導入で40万円を助成

有期雇用労働者等を対象に、新たに「賞与」または「退職金制度」を導入し、実際に支給または積立を行った場合に助成されます。

・助成額(中小企業):1事業所当たり 40万円

「同時導入」なら加算もあり

 

さらに、賞与と退職金制度の両方を同時に導入した場合、以下の加算が受けられます。

・両方を同時に導入した場合:16.8万円を加算

合計で56万円以上の助成が見込めるため、制度整備の原資として十分に活用可能です。求人票でのアピールポイントとしても強力な武器になります。

 

「年収の壁」対策も継続

このほか、いわゆる「106万円・130万円の壁」対策として、社会保険適用に伴い労働時間を延長する取り組みへの支援も継続されます。
「短時間労働者労働時間延長支援コース」では、要件を満たせば1人当たり最大60万円(複数年度合計)などの手厚い支援が用意されています。

 

社労士からのアドバイス:制度活用のカギは「6ヶ月」

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の基本ルールは、「転換前6ヶ月」と「転換後6ヶ月」の給与を比較し、3%以上アップさせることです。
つまり、思い立ってすぐにお金がもらえるわけではありません。最短でも1年がかりのプロジェクトになります。

 

しかし、だからこそ「計画性」が重要です。

 

  • 来春採用するスタッフをどう育てるか?
  • 今のパートさんの中に、正社員登用できそうな人材はいないか?
  • 新設される「情報公表」の準備(Webサイトの更新など)は必要か?

令和8年度の予算案を見る限り、国は「人を大切にし、情報をオープンにする企業」を強く支援しようとしています。この流れに乗り、正社員化や賞与制度の導入を通じて、強い組織を作っていきましょう。

具体的なシミュレーションや、就業規則の見直しが必要な場合は、ぜひ私たち専門家にご相談ください。


執筆者:
社会保険労務士法人総合経営サービス肥後労務管理事務所
社会保険労務士 代表社員 白井 章稔



社会保険労務士法人 総合経営サービス 肥後労務管理事務所:https://sokei-sr.jp/

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