外国人労働者就労環境整備助成金|4つの支援策で最大80万円を受給
この助成金は、外国人労働者が安心して長く働ける職場を実現するために、中小企業が職場環境を整備する取り組みに対して支給される制度です。
対象は以下の条件を満たす中小企業等となっています:雇用保険の適用事業所であること助成対象の外国人労働者を現在雇用していること申請前6か月間、対象外国人の離職がないこと など■ 助成対象となる4つの取り組み(各20万円)
1. 雇用労務責任者の選任+就業規則等の多言語化
外国人従業員が安心して働けるよう、職場内の窓口となる「雇用労務責任者」を任命し、就業規則・賃金規程・休暇制度などの重要文書を英語やベトナム語、中国語などに翻訳。法令やルールの理解度を高め、トラブル防止につなげます。
2. 相談・苦情受付窓口の設置
外国人労働者が母国語で相談・苦情を伝えられるよう、専用窓口を設置します。電話・メール・オンラインチャットなど複数のチャネルを設けることで、働く中での不安や問題に迅速に対応できる環境づくりが期待されます。
3. 一時帰国休暇制度の導入
母国に一時帰国できるよう、年1回・5日以上の有給休暇制度を設けます。家族の冠婚葬祭や介護など、緊急時に安心して帰国できる制度により、従業員のワーク・ライフ・バランスの向上と職場への定着率向上が期待されます。
4. 社内マニュアル・標識の多言語化
安全衛生マニュアル、作業手順書、喫煙所・休憩室・避難経路などの標識を外国語化。特に機械操作や災害時の避難に関する標識は、外国人にとって重要な情報となるため、わかりやすく表示することが事故防止につながります。
■助成金の上手な活用ポイント
同時実施で最大80万円受給
上記4措置をすべて実施すれば、合計で最大80万円の助成を一括で受給可能です。
申請タイミングに注意
助成金は「①交付申請 → ②交付決定 → ③措置実施 → ④実績報告 → ⑤支給」の流れとなります。交付決定前に措置を実施してしまうと助成対象外になるため、必ず交付決定後に着手してください。
社内コミュニケーションを強化
制度を導入するだけでなく、日常的に活用されるように周知やフォローを行うことが重要です。
雇用労務責任者が定期的に状況を確認し、外国人従業員の声を反映することで、制度の活用度と定着率が高まります。
■まとめ
「外国人労働者就労環境整備助成金」は、外国人材の安心と安全を確保しながら、企業全体の職場環境を改善できる支援制度です。多言語化や相談窓口、一時帰国制度などは、日本人従業員にとっても職場への信頼感を高める取り組みとなります。本制度の活用を通じて、企業の持続的な成長と多様な人材の定着を実現していきましょう。■お問い合わせ
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